dyslexiaから考えた

dyslexiaの勉強をしていると考えがたくさん出てきてまとまらなくなるので、ここにメモしています。

Overcoming Dyslexia

静かな環境が必要(自分注;全員また全てのケースではないと思う)

p140 ディスレクシアの人は文字のデコーディングに全神経を集中しなければならないので、周囲の騒音や人の動きに極めて影響を受けやすい。彼らにとって「読む」というのは脆弱なもので、そのプロセスはちょっとしたことで崩れてしまう。

読むのに習熟した人は、文章ないの50%から80%に目を留める

p123 読み手の目の動きを追った研究が有る。読むのに習熟した人の場合、文章内の単語の50%から80%に目を留めるという。 道を歩いていてよく知らない人に出会った時のことを考えてみよう。誰だったか思い出すまで、じっと目を離さず見つめているのでは…

棒読みができなかった息子

p123 流暢さとは、正確に、早く、淀みなく、表情豊かに読むことである。 息子が小2の時に教科書を朗読したカセットテープがある。朗読が学校の宿題で、それをたまたま来ていた私の母(息子の祖母)が録音したものだ。 「かさこじぞう」のそれは、情緒たっぷ…

p 79 文脈に頼る

p 79 「ディスレクシアの人は、単語の意味を掴むために前後の文脈にちょくちょく頼らなければならない。」 息子 小学校1年で担任の「弔辞」を読む時、途中で読めなくなった。 10年経ってから教えてくれたこと。 「いつもは暗記していたのに、その時は弔辞を…

音韻的特徴が似ている語を間違う

p 75 「その間違えた単語は政界の単語と音韻的特徴が似ていることをカッツは示した」 高校生の時、二人の友達の名前の「のぞみ」と「ひとみ」をよく間違えて、友人たちが笑いながら「なんでそんなにいつも間違えるの?」と聞かれたことを思い出した。 「母音…

p 38−39 臨床と学校の乖離

コネチカット縦断研究の診断と学校の診断は違っていた。 また、 学校の診断は「治療や指導に最適な年齢を過ぎて」いるケースが多かった。

到達度調査の設問はどうつくって

p 37 アメリカ 教育省が実施する全国教育進行状況調査 National Assenssment of Eduational Progress NAEP) 基準はどうやって作っているのだろう。そういえば、日本の全国テストもだ。 それから、年齢にふさわしい学力の「基準」て、どうやって決めているの…

「ディスレクシアとよく読める人を分ける境界線はない」p35

p35 「両者は、はっきりとした境界線ん同い、連続する分布の中の極端例として捉えるべきものなのか、それとも、それぞれ独立して存在するものなのか」『研究から得たのは・・・境界線のようなものはないという結果であった」「最近の教育支援サービスの考え…

医者が治すのか?

p28 「この教育改革の時代にあっては、すべてのこうした子供たちに対して医学の専門家による組織的な検査を実施し、様々な障害を見定めてそれぞれにあった最善の方法を報告してもらう必要がある」byヒンシェルウッド(1904年) 全く正しい。 正しいが、「医…

親の具体的な動き「動く」が、大切。助けを求めて待っていてはダメなことが多い。

p17 「障害を抱える子供がそれを克服できるかどうかの陰には、ひたむきで献身的で、自ら行動できる親の存在が不可欠である。」 「娘の運命を左右するのは私です。校長先生が娘の将来を決めてくれるまで手をこまねいてじっと待っているなんて、もうごめんです…

苦手となるものの例

p11 読む 単語の綴り 語彙の選択 正しい発音 記憶

本当に解明され、解決されているのだろうか?

p11 ジョージが障害を「ビースト」と呼んだ。 「突然現れて、僕をなぶりものにするんじゃないだろうか。」 「かつてはありがちだった、こうした不安も、今ではもう不要となった。」 本当に?どの程度の人が、どの程度になるのか?まだ納得できない。

脳の機能をどうやって見るか(p80-83)

fMRIの観察により、「ある領域でニューロンの機能活動が増加し→その領域で代謝が活発化し→そこで血液が増加」することがわかった。これは、人が文章を読む際にも起こる。 fMRIは磁気シグナルにより、それを観察する。つまり、血液中の酸化ヘモグロビンが、磁…

ディスレクシアの人は丸暗記が苦手、という記述あり

p78 アンケートを取る時や分類するときの目安になる。 「丸暗記と、言いたい単語を即座に口に出すことは、ディスレクシアの人が最も苦手とするところだ。」 「ディスレクシアの人が何かを機械的にしたり、暗記したりすることができない」、から、「社会の枠…

音韻処理の問題が根底にあると明らかにした実験の記述(Overcoming Dyslexia

「音韻的困難が、ディスレクシア児の最も顕著で一貫した目印」 (Overcoming Dyslexia p75) 「ディスレクシアの問題は、デコーディングの問題であり、デコーディングで困っている生徒の場合、アルファベット圏では、現時点では共通した概念として音韻処理と…

私のディスレクシア的傾向。日本語と英語

p 72「声に出さずに文章を読むとき、アレックスは特定の単語が読めなくても、自分の思考力や論理付けによって、前後関係からその単語の意味を推測することができる」 易しい日本語の文章だと、飛び石を跳ぶように読むことができる。ハウトゥーものとか。 で…

p 72 「私の夫はこう結論づけている」

ディスレクシアの子は、デコーディングに問題を持つ。 「一方で、皮肉なことに、ディスレクシア児の多くが持つ、複雑な問題を理論的に解く能力や高度の思考能力は、教えられて身につくものではない(私の夫はこう理論づけている。ディスレクシアの子供は文字…

Overcoming dyslexiaでの、dyslexiaが起こる構造的理由について(4章)

(この本の4章において) 言語系統は自動的・強制的に作動する(聞きたくなくても聞こえるなど) 言語系統 音韻<セマンティックス(語彙や言葉の意味)<シンタックス(文の構成)<ディスコース(語法) ディスレクシアはこの音韻モジュールのレベルで問…

Overcoming Dyslexiaは予備知識なしに読むのは難しい。(4章で思った)

Overcoming Dyslexiaは予備知識なしに読むのは難しい。(4章で思った) 音韻モジュールや音素という言葉や概念が、矢継ぎ早に出てくる。Courseraの講座をじっくりやっていたから、スッと入るけど、そうでなければ、つまづくんじゃないかな。

2章ざっくりした研究史 モーガンとヒンシェルウッド

1896.11.7 英国医学会誌 W・プリングル・モーガン(英国シーフォード)聡明なのに字が読めない子どもの例を報告 1912までに12の症例を報告 ジェームズ・ヒンシェルウッド(英語くスコットランド グラスゴー眼科診療所) それ以前の研究史にも言及 (ヘェ〜と…

「Overcoming Dyslexia」目次と1章(この本の内容)

本日より以下の本を読む。 Overcoming Dyslexia author; Sally Shaywits,M.D. 1 edition (January 4, 2005) 『頭はいいのに、本が読めない 読み書き障害(ディスレクシア)のすべて』サリー・シェイウィッツ 2006.4.28 I 「読むこと」とディスレクシア ディ…